離婚を決意した夫婦の関係は一様ではありませんが、離婚に向けた話し合いはストレスのかかるものであることは間違いありません。
特に、夫婦が同居しながら離婚を進める場合、物理的な距離がないため、双方の感情的な衝突・負担が大きくなりがちです。
このページでは、同居したまま離婚を進める際の難しさを解説した上で、スムーズに進めるコツやポイントについて説明していきます。
同居を続けることのメリット・デメリット
夫婦が同じ住居に住み続けながら離婚協議(場合によっては離婚調停、離婚裁判)を進め最終的に離婚を成立させること、言い換えれば物理的な別居を伴わずに手続を進める方法には以下の通りメリット・デメリットが存在します。
同居を続けるメリット
① 子どもへの影響が小さい
子どもが同じ環境で生活を続けられるため、心理的な負担を軽減できます。
また、転園、転校がないため、時期やタイミングも自由に選択することが可能です。
② 費用を節約できる
別居に伴う引っ越し費用や新たな住居の確保にかかる費用を抑えることができます。
③ 早期の解決が可能
同じ場所に住んでいるため、夫婦の時間が合えばいつでも協議をすることが可能であり、短期間で合意まで至ることもあり得ます。
同居を続けるデメリット
① 常にストレスを感じる環境
同居を続けながら離婚協議を進めるため、日常生活での摩擦やストレスが増え、心理的な負担は非常に大きいものとなるでしょう。
② かえって解決が遅くなる可能性がある
上で、早期解決が可能と書きましたが、逆に解決が遠のいてしまうリスクもあります。
同居中の離婚協議は、双方ともストレスが大きくなり、話合いも感情的なものとなってしまいがちです。
このような話合いを敬遠したいと思う方が通常であり、「いつでも話はできる」と言って先延ばしにしてしまうケースが見られます。
協議には明確な締め切りがありませんので、気付けば1年以上が経ってしまったということも珍しくありません。
同居したままで離婚することの難しさ・大変さ
同居したままで離婚を進める場合、離婚協議、離婚調停、離婚裁判といった各ステージごとに特有の難しさや大変さが存在します。
まず、この難しさ・大変さについて見ていきましょう。
① 離婚協議
上で見たように、同居をしたままの離婚協議はストレスが大きく、解決までに時間がかかってしまう可能性があります。
② 離婚調停
離婚調停は夫婦別席で行われます。これは、互いに顔を合わせないことで感情的なぶつかり合いを避け、冷静に協議を進め、合意を目指していくためです。
しかし、裁判所で別席であっても、家に帰れば互いが顔を合わせる状況にあっては、別席調停の利点がなくなってしまいかねません。
もちろん、「家の中では離婚の話をしない」と決めてお互いがこれを守れば問題ありません。
しかし、調停での話し合いが過熱すれば、つい相手に文句を言いたくなってしまうものです。
家の中で極度な緊張状態が生まれますので、精神的な負担は極めて大きなものとなります。
③ 離婚裁判
離婚裁判まで進むということは、離婚協議、離婚調停で合意に至らなかったことを意味しますので、双方の対立が大きいことが通常です。
裁判では、離婚原因や金銭の請求、親権の所在等について、自身に有利となるような主張をすることになり、場合によっては相手の責任や至らない点を責めることも必要となります。
調停以上に双方の心理的な対立は大きくなるため、同じ家に住み続けることは双方にとって心理的な負担が大きいものとなります。
具体的な対策方法
別居ができないか検討する
上で見たように、同居したままでの離婚手続きには多くの難しさやストレスが伴います。そのため、別居することが可能であれば別居をを検討することを強くお勧めします。
別居が難しい場合は弁護士への依頼を検討する
別居が難しい場合でも、同居したままで離婚を進めることは可能です。
問題は、上記でも見た通り、「感情的な協議となってしまう」、「協議が長期化してしまう」という点にあります。
これらの問題は、弁護士が入ることによって、当事者だけの協議から弁護士との協議に代わることによって感情的なやり取りを回避することが可能となります。
また、弁護士の判断によって、進展が見られなければ調停を選択することも可能となるため、無用に長期化してしまうことも避けられます。
もちろん、別居をした上で、じっくりと離婚協議をすることが好ましいことは確かですが、難しい場合は弁護士への依頼を検討されてみてください。
なお、法律事務所によっては、同居したままでの離婚協議について依頼を受けない事務所、依頼は受けるものの追加費用が発生する事務所が存在します。
フォレスト法律事務所では、同居したままで離婚協議を成立させた経験もあり、同居したままであっても追加費用は発生しないため、安心してご相談下さい。
フォレスト法律事務所で実際に取り扱った事例
フォレスト法律事務所では同居をしたままの状態で依頼を受け、協議離婚の成立に至った事例があります。
詳細は、以下のページを参照ください。

よくある質問
同居しながら離婚協議をする場合、生活空間は分ける必要がありますか?(家庭内別居をする必要がありますか?)
置かれた状況次第ですので、絶対分けなければならないということはありません。
自然に分けることができるのであれば分けた方が好ましいですが、子どもがいるご家庭の場合、お子さんへの影響を考え、あえて分けないということもあり得ます。
同居している間の生活費や財産について、何か気を付けることはありますか?
離婚が間近い状況であれば、生活費も別になり、財産も分けることになるでしょうから、あらかじめ互いの財産を分けておくと離婚時の対応がスムーズになると思います。
もちろん、双方の合意により決めることですので、これまでどのようにしてきたのか、双方の収入さがどの程度か等の事情により決めましょう。
まとめ:同居したままで離婚をスムーズに進めるために
同居したまま離婚を進めるには、ストレスを軽減した上で冷静な話し合いをすることが不可欠です。
弁護士の助力を受けながら、双方の希望、こだわりを調整することが重要です。
もちろん別居をした上で離婚協議を進めることが望ましいですが、同居をしたままであっても適切な対応とサポートがあれば円満に進めることは十分可能です。
弁護士に相談しながら一歩一歩進めていきましょう。





