ご相談内容
【ご依頼者】Aさん(40代男性)
【家族構成】妻Bさん、子1人
Aさんは、妻Bさんと子供の3人で暮らしていました。
特に家族関係に問題はなく、平穏な日々を過ごしていましたが、突如、Bさんの不貞行為が発覚。
Bさんの不貞行為の相手も妻子のある男性でした。
Aさんは、どうしていいか分からず、弁護士に相談をしました。
弁護士が話を聞いたところ、Aさんは精神的に不安定となっており、何をしたいのかもはっきりしない状態でしたが、Bさんと離婚することはないと断言していました。
相談を重ねていくうちに、Aさんが重視する部分は、不貞行為の再発を防止することにあることが分かったため、不貞相手の男性に対し慰謝料を請求すると共に、Bさんと二度と接触しないよう誓約させる活動を開始しました。
弁護士の活動
弁護士から不貞相手の男性に慰謝料の支払いを求める書面を送付したところ、間もなく男性側にも弁護士がつきました。
男性側の弁護士は、当初、慰謝料額を低くする主張をしていましたが、弁護士間でやり取りを重ねる内に、双方とも離婚を予定しておらず夫婦関係の改善を臨んでいること、不貞行為の再発防止に努める考えである点で考えは共通していることが判明。
双方の意向が一致したことから、Aさん夫妻、不貞相手の男性夫妻の4者の間で、二度と接触しないことを誓約することを条件に、互いに慰謝料請求をしないことで合意が成立しました。
本件のポイント
本件は、いわゆるW不倫のケースでした。
W不倫の場合、男性側夫婦、女性側夫婦がそれぞれ離婚するのかどうか、不貞行為を知っているのかどうかで事案の進み方は大きく異なってきます。
本件は、偶然Aさんが不貞行為を知ったため、探偵の調査費用等が発生していなかったこと、AさんがBさんとの離婚を全く考えておらず不貞の再発防止を第一の目的としていたこと、相手男性側も同じ考え方であったことなど、様々な事情が重なりました。
本件は、ご依頼をお受けして約2か月と非常に短期間で解決に至ったことも特徴的でした。
このように記載すると、難なく解決に至ったように見えますが、Aさんが相談に来られた時点では精神的に落ち込んでしまい、弁護士としても良からぬことを考えないか非常に心配したことを覚えています。
弁護士が介入したことでAさんの精神的な不安が解消されていったこともスピード解決につながっており、弁護士介入の必要性が際立ったケースであったため、ご紹介しました。
