フォレスト法律事務所では、多くの方から法律相談のお問い合わせをいただいております。
その中で、電話のみでの相談を希望される方がいらっしゃいますが、フォレスト法律事務所では、電話のみでの相談はお受けしておりません。
フォレスト法律事務所では、対面のご相談にこだわっておりますが、その理由をご説明します。
1 正確な事実関係を把握したい
「相続人が複数いて、居住地もバラバラ」、「生前に複数の贈与があった」、「遺産の不動産が複数あって、処理方法が一律でない」といったご事情が複雑な場合、弁護士としても事情を把握することが難しいです。
対面でのご相談では、資料を一緒に見ながらお話することができますが、電話相談の場合、お話された内容のみで事情を整理しなければならないので、間違いが混ざってしまう可能性は大きくなってしまいます。
前提とする事情が間違ってれば、弁護士の回答も誤ったものとなってしまいますので、お聞きする事情に誤りがないようにする必要があります。
2 お互いの表情を見てお話をする必要がある
ご相談では平易な言葉を使ってご説明することを心掛けていますが、法律的な完全に使わないことはできません。
弁護士がご説明をしていて、ご相談者様の表情を見ると「伝わっていない」、「分かっていないかも」と思うことがあるため、説明をし直すことがあります。
また、ご相談される側から見ても、弁護士がどのような表情で話をしているかは重要な要素です。
ご依頼となれば長いお付き合いとなりますが、実際に会ってみて弁護士の人となりを把握し、「合わない」と思われるのであれば、依頼されるべきではありません。
このように、双方にとって直接会うことは重要であると考えています。
3 責任を持った回答をしたい
弁護士の回答は、一つの事情があるかないかで全く変わることがあります。
断片的にお話を聞いていると気にならないものの、まとまった時間お話をお聞きしていると不自然に思われる点が出てくることがあります。そこで、弁護士から質問をしたところ、それまで出てきていなかった事情が出てくることも珍しくありません。
対面でのご相談ですと、まとまった時間のお話が可能ですので、弁護士が気になった点をお聞きすることが可能となりますが、電話でのご相談ですと、短時間の対応となってしまい、弁護士が得られる情報も限られてしまいます。
弁護士の回答は、ご相談者様にとって非常に重みのあるものですので、限られた不確かな情報で無責任な回答をすることはできないことが電話相談をお断りする大きな理由となります。
4 結局ご相談の目的が達成できない
詳細なご事情を把握できない場合、弁護士としては一般的な回答しかできません。
例えば、ご相談者様の相談したいことが「自分だけ生前に援助を受けていたが、相続で不利になるか」という点だったとします。
これは、法律では「特別受益」という問題ですが、弁護士の立場では詳細な事情が分からず、確定的な答えが出せないため、自分の回答が独り歩きしてしまうことを避けるため、「一般的」な回答として、「生計の資本として贈与を受けた者」に当たれば不利に扱われるという回答をすることになります。
しかし、相談される方としては、法律でどのように書かれているかではなく、調停や裁判になったらどう扱われるかを知りたいと思い、弁護士の回答に不満を持ちます。
他方、弁護士側から見ても、回答したのに不満を持たれるという状況に何も良さは見いだせません。
5 ご対応でパンクしてしまう
幸いなことに、フォレスト法律事務所では、日々、多くのご相談・ご依頼をいただいています。
中には、インターネットや書籍で容易に調べられる情報を短時間で知りたいという思いから相談されているケースも少なからずあります。
もちろん、お困りごとがあって、頼りにされることは喜ばしいことですが、一方で「回答する人が誰でも構わない」、「自分で調べるくらいなら、弁護士に答えさせて時間を短縮したい」という意図をお持ちの方も残念ながらいらっしゃいます。
多数のご依頼者様から報酬を頂いてご依頼をいただいている以上、まず優先すべきはご依頼をいただいている方であり、その次に真摯にお悩みを抱えられてフォレスト法律事務所にお問い合わせいただいている方です。現状、対応できるのは、このような方で手一杯であり、「とりあえず、簡単に聞きたい」という方へのご対応まで手を広げてしまうと、弁護士、事務方とも疲弊してしまい、ご依頼者様にご迷惑をおかけすることとなってしまいます。
「とりあえず聞きたい」というご希望をお持ちの方の傾向として、電話のみでのご相談を希望されるため、電話相談をお断りする理由の一つとなっています。
上記のような理由から、現在は電話のみでのご相談はお断りし、対面でのご相談を原則としています。
事務所までお越しいただくことが難しい方へ
ここまでフォレスト法律事務所が対面相談にこだわる理由(電話相談をお断りする理由)をご説明してきました。
しかし、新型コロナウイルスを理由に主に高齢の方との直接の接触が難しくなったこと、遠方(北海道、東北、九州など)にお住まいの方からのご相談が増えたことから、対面相談以外の方法を取ることも必要となってきました。
そこで、遠方にお住まいである・高齢で移動が困難等、事務所までお越しいただくことが難しい方を対象に、ウェブ会議(ZOOM)を利用したご相談を行っております。
また、ウェブ会議を利用できない方でご希望の方については出張相談も対応しております(出張費用についてはお問い合わせください。)。